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歯周病治療 ➅

皆様、こんにちは!
歯科衛生士の市川です。

前回まで、歯周病治療の基本である歯周基本治療の必要性や、歯周病と全身疾患との関連性などをお伝えしてきました。
今回は、歯周病治療後の『メンテナンスの重要性』をお伝えしたいと思います。

歯周基本治療が終わると、歯周病菌が減少して健康な口腔内環境へ改善していきます。
しかし、メンテナンスを受けずにいると再び歯肉の中で歯周病菌が増加して、歯周病が再発しやすい状態に戻ってしまいます。
それは、プラーク(細菌)や歯石は、歯肉の奥深くで時間の経過とともに徐々に細菌の構成が変化していき、3ヶ月ほどで悪さを及ぼす(プラークの成熟)ようになってしまうからです。
また、一度歯周病に罹られた方は、再発が多いとのデータもあり、歯周病が治ったといっても歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けた状態から骨が再生して元に戻るわけではなく、その多くは歯肉と歯の弱い結合が得られているだけなので、プラークコントロールが出来ていないとまた新たに歯周ポケットができてしまったり、特に重度の歯周病の場合は歯周ポケットが完全に治らないこともあります。

なので、歯周病基本治療を終えた後でも、良好なお口の状態を維持安定させるために、定期的(3ヶ月間隔がお勧め)なメンテナンスは欠かすことができない処置といえます。

2004年に発表された、とても興味深いデータがあります。
メンテナンスで歯を守れる確率は「97.7%」!!
これは、虫歯と歯周病の予防で世界的に有名な、スウェーデンイエテボリ大学教授、アクセルソン博士による、30年に及ぶ臨床研究で立証された数値です。
アクセルソン博士は30年間の長期に渡り、30代~50代の患者257名に、個々のリスクに応じたプロフェッショナルケアを継続的に行い、さらにセルフケアの指導を実施しました。
その結果、30年の間に失われた歯の本数は平均0.6本(1本未満)、という驚くべき結果が出ました。

症状が出てから歯周病治療するのではなく、歯周病になる前に歯周病予防することが最も重要です。

歯周病治療の3つのポイント!
①患者様ご自身のプラークコントロール
②歯科衛生士による炎症のコントロール
③力(咬み合わせ)のコントロール


歯周病治療後のメンテナンスは歯を守るための安定維持の治療ですから、歯周病が再発しにくい口腔内環境をつくり長期的に歯の健康を守ることに繋がります。

是非、歯周病治療後も継続してメンテナンスを受けて頂きたいです!!

| 歯科衛生士 市川 | 13:16 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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歯周病治療 ⑤

皆様、こんにちは!
歯科衛生士の市川です。

今回は、歯周病と全身疾患との関わりをお伝えしたいと思います。

近年多くの研究から、『歯周病は全身の健康に大きな影響を及ぼす感染症』だということが解ってきています。
慢性的な歯周病は、歯周病菌やその菌が産生する毒素と炎症反応性物質などが、歯肉の中の毛細血管を通って全身に送られ、それぞれの組織で悪い影響を及ぼします。

以下のような病気との関連性が、研究により明らかになっています。

脳梗塞、脳卒中、脳出血
歯周病菌により動脈硬化が促進され、血管が詰まったり破れたりし、脳疾患のリスクが高くなるといわれています。

狭心症、心筋梗塞、心内膜炎
歯周病菌が血管壁を狭めて動脈硬化を促進させ、心臓疾患のリスクが3倍高くなるといわれています。

糖尿病
歯周病になると血糖コントロールが悪化するといわれています。

早産、低体重児出産
歯周病菌が血液から胎児へ感染し、早産や低体重児出産のリスクが5~7倍高くなるといわれています。

誤嚥性肺炎
誤嚥によって歯周病菌が肺に入り、肺炎のリスクが2~5倍高くなるといわれています。

アルツハイマー、認知症
歯周病菌によって、発症因子「アミロイドベータ」の脳内への蓄積量が10倍高くなるといわれています。

関節リウマチ
歯周病菌によって、関節リウマチの発症リスクが2倍高くなるといわれています。

インフルエンザ
歯周病菌の産生する内毒素により、インフルエンザウイルスに感染しやすくなり、タミフルなどの抗ウイルス薬が効きにくくなるといわれています。

バージャー病
歯周病菌は血栓を作りやすく手足の末端の血管が詰まり、バージャー病が重症化しやすいといわれています。


歯周病によって癌のリスクが高くなるという研究データもあり、さらに最近では、歯周病と肥満やメタボリックシンドロームとの関連性や、骨粗鬆症の方は歯周病が重症化しやすいなど、歯周病との関連が注目されています。

このように歯周病菌は、お口の中だけでなく、全身の健康に大きな影響を及ぼすことが解ってきており、歯周病の予防や早期治療は全身の健康のためにもとても大切なのです。

今回の内容が皆様の健康の一助になれば幸いです。

歯周病治療の3つのポイント
①患者様ご自身のプラークコントロール
②歯科衛生士による炎症のコントロール
③力(咬み合わせ)のコントロール

次回は、歯周基本治療後のメンテナンスの重要性をお話ししたいと思います。

| 歯科衛生士 市川 | 23:55 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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歯周病治療 ④

皆様、こんにちは!
歯科衛生士の市川です。

今回は、歯周病治療には欠かせない「原因療法」の中の1つ、歯に加わる力のコントロールがテーマです。
歯にとってよくない歯に加わる力には、TCH(※)、くいしばり、歯ぎしり、があります。
力のコントロールで注意したいこととして、日中の噛み締めの予防の仕方をお伝えさせて頂きます

※TCH(Teeth Contacting Habit)
歯牙接触癖


昼間、無意識の状態でお口を閉じている時に、奥歯が上下で噛んでいる、もしくは当たっている、という癖を持った方がいらっしゃいます。
この癖が「TCH」です。


ご自身では気付いてないかもしれません。
是非、ご自身のお口で確かめてみてください。
お口を自然に閉じた時に、奥歯が上下で噛んでいませんか?
本来は、奥歯も前歯も上下の歯が触れていないのが、正常で望ましいとされています。
1日の中で、食事や会話の時に上下の歯が当たっている時間は、約20分というデータがあります。
食事や会話をしていない時は、安静空隙と言い上と下の歯の間は約2mm離れていて、歯や顎関節に余計な力がかからないようにしたほうがよいといわれています。

日中の噛み締めやくいしばりがあると、下記のような症状が起こることがあります。

・歯の摩耗
・歯の破折 
・歯がしみる
・噛むと痛い
・歯肉が下がる
・歯周病が進む
・顎が痛い
・口が開かない
・詰め物や被せ物がよく外れる

歯に過度な力がかかることで炎症が起こり、上記のような症状が出ます。
体の一部をぶつけたり、叩かれると痛むのと同じように、お口の中にも食事や会話以外で、歯に過度の力がかかると症状が現れるのです。

これらの症状の全てが、噛み締めやくいしばりからくるわけではありませんが、これらの症状の誘因になっていることもありますので、悪い癖はなくしておいた方がよいです。
また、あまり知られていませんが、TCH、くいしばり、歯ぎしりは、歯周病の進行に影響を与えることがあります。

TCHを治す為の一つの訓練法をお伝えします。
ポイントは、無意識でしていることを意識することです。

①自分なりの目印を作ります。
 (自分で気付く為のサイン)

②目印やサインに気付いた時に、一回だけ脱力して下さい。
 脱力方法は、歯を接触させ、鼻から息を吸いながら力を込めて肩を持ち上げ「あ」と言いながら息を吐き肩を落とす。

あまり成果が出なかったとしても、気付いた時に行い、続けることが大切です。

このような訓練法について詳しくお知りになりたい方は、是非私にお声かけ下さい。

歯周病治療の3つのポイント!
①患者様ご自身のプラークコントロール
②歯科衛生士による炎症のコントロール
③力(咬み合わせ)のコントロール

歯周病は強い力により進行することがあるため、TCHの改善は歯周病の進行予防にも有効であるといわれております。

そのため、日中も噛み締めないように意識することが大切です。

次回は、歯周病と全身疾患との関わりについてお伝えしたいと思います。

| 歯科衛生士 市川 | 23:51 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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